ふくおかのお魚フェア福岡県で獲れる旬の魚が食べられるスポットを
紹介するポータルサイト「ふくおかの魚フェア」
只今「冬魚フェア」開催中!

今が旬!冬魚が食べれるお店

福岡県のカキ養殖

今、まさに旬を迎えた福岡県のカキ養殖

我々がふだん食用としてよく食べているカキは、マガキやイワガキと呼ばれる種類。しかし世の中にはまだ100以上ものカキの種類があると言われている。漢字で「牡(おす)蠣(かき)」と書くのは、昔はオスしかいないと思われていたためなのだそうだ。

 産卵期は6月から8月までの間、受精後2〜3週間ほどで岩や貝などの固いもに付着してそこで一生を送り成長していく。カキの養殖ではコレクターと呼ばれる平たいホタテ貝の殻に種カキ(カキの赤ちゃん)を付着させ、それを海に浮かべたイカダに吊るして養殖を行う。カキの餌は主に植物プランクトンで、ほぼ一日中、口を開けてエラから海水ごと餌を吸い込んで食べているという。とくに山々からの栄養が河川を通じて豊富に流れ出てくる海はカキにとってこの上ない環境だ。山の栄養分が植物プランクトンを増やしてくれるからである。カキの成長にとって大切なのはこうした植物プランクトンが豊富で、波が穏やかであるということ。波が強いとイカダが揺れてしまい、吊るされているカキも揺られて口を閉じてしまうそうだ。そうなれば食事もできず栄養失調で身もやせ細ってしまうことになる。

 福岡県のカキ養殖も、入り江や湾内、防波堤の陰にイカダを設置している場所が多い。また海と山との距離も近く、河川も数多く海に注いでいる。福岡県ではこうした好環境が重なり、各地で美味しいカキが育っている。1980年代に豊前海沿岸からはじまった福岡県のカキ養殖は、今や筑前海沿岸にも広がり、県内外から多くの観光客をひき寄せている。

 福岡県の養殖カキの生産量は日本全国8位(1位 広島県、2位 宮城県)。九州では最多の1986トン(平成30年)が生産されている。その内の7割は周防灘に面した豊前海区で生産されているという。中でも門司区恒見はそのうちの大半を生産する中心的な場所で、1983年に県内で初めてカキ養殖を導入した、福岡県のカキ養殖発祥地。恒見沖には「曽根干潟」という広い干潟が広がっていて、竹馬川、貫川、朽網川など多くの河川があり栄養環境も良いことから、もともとカキ養殖にも向いていた。そんな折、2006年に曽根干潟の沖に北九州空港が開港。空港の存在は外海からの風や波を遮り、幸運にもカキ養殖にはとてもうってつけの波穏やかな環境がそろったのだ。現在この恒見をはじめ、豊前海で収穫されたカキは『豊前海一粒かき』という名で全国に出荷され、広島や宮城のカキと同様に、日本各地で高く評価されている。

 一方、玄界灘に面した筑前海区では、豊前海区からの技術支援を受け、2000年頃からカキ養殖がスタート。宅配での出荷をメインとする豊前海区に対し、こちらでは福岡都市圏から訪れる観光客を見込んで、カキ小屋を充実させてヒットした。糸島では2000年に40基だった養殖イカダは、現在270基と7倍以上に増え、来客者数も年間53万人が訪れているという。近年では若松区脇之浦の「若松妙見カキ」や、福津市津屋崎の「津屋崎千軒かき」など、今までなかったエリアにもカキ小屋が登場し人気を呼んでいる。

 カキそのものの味わいと併せて、潮の香り、町の風情、港の人々とのふれあいを楽しみながら、福岡県のさまざまな海で育ったカキを食べ比べてみてほしい。